
目標達成するためには実行力が必要ですが、それに併せて実行した結果を数字で検証することができるようになれば、高速PDCAを更に正確かつ成功に向かって回るようになります。
今回は数字の活用方法ついてお伝えしますので、目標達成をしたい方や数字の有効な使い方を知りたい方はぜひ最後までご覧ください。
目次
数字が使えないことで起きる弊害

人は社会人となり会社に属すると「数字」について求められることが多くなります。
例えば
「今月の売上目標と利益はなぜ、この数字なのか?」
「業務改善で何を実行すると何%の数値改善が見込まれるか?」
など報告や相談は数字に基づいて話せないと会社内では評価されません。
数字を元にした論理的な説明が必要とされています。
とは言っても「自分は数字や計算が苦手で・・・・」と数字から逃げたくない方もいるかも知れません。
実際に上司から数字について聞かれても答えられず叱られた経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
数字に関しては誰もが最初からできるわけではなく、日々のトレーニングが必要になります。
常に数字を意識し、その裏にある意味や背景を分析し、次の数字を予測する。
その経験が積み重なることで、数字を理解する勘が身につきます。
例えばですが、ベテラン職人が握った寿司は、どれも米の量はほぼ同じで、差があっても米1粒か2粒程度だそうです。

人が1つのことに集中し鍛錬すると、それだけ正確な相場観が身に付くということです。
まずははじめの第一歩として「質問に必ず数字を使って答える」を実践してみてください。
例えば、上司にプロジェクトの進捗状況を聞かれた時に、終わっている工程を伝えるだけでなく「現在の進捗状況は全体の20%まで完了しています」という具合に答えましょう!
数字が人を動かす原動力となる

ここで顧客満足度を高めるために数字を使った事例を紹介します。
とある企業のカスタマーセンターでは一つの課題として顧客満足度の向上がありました。
その施策として、オペレーターの指導をしていましたが「たまたま相手が少し変わった人だった」「問い合わせの時点ですでに怒っていた」など根本を解決することができませんでした。
そして次に取った行動が「数字」を使ったものになります。
それはアンケートで5段階の評価をつけてもらい、オペレーターごとの平均点を毎日表示しました。
そうすると今までネガティブな対応ばかりだったオペレーター達が、客観的な数値を示されることで、自分達の点数を上げるためにはどのようにすれば良いか、各自で考え始めました。
このように人が自分の行動を改善しようと思うときは、「今までは何がどうダメなのか」を納得できたときです。
現状を数字で把握し、目標値との差を認識しないと、人は改善に向かって動き出せないのです。
では高速PDCAを回す中で具体的にどのように数字を扱えばよいのでしょうか?
分析する手法について解説します。
分析をするための手法

データ分析の方法はいくつもありますがここでは、初心者でも明日から取り組むことができる「クロス集計」を紹介します。
クロス集計とは、2つ以上の質問項目の回答内容をかけ合わせ、回答者属性ごとの反応の違いを見るときに用いる手法です。
また統計知識や難しい数式も、特殊な解析ソフトも必要ないので初心者でも明日から取り組める分析手法です。
ここで一例を紹介します。
とあるお菓子メーカーが男性向けキャンペーンを実施することを決定し、その対象商品を決めるためにデータ分析を試みました。
キャンペーン対象として検討中であるポテトチップス(1000円)とチョコレート菓子(500円)の売り上げデータを比較してみると、ポテトチップスがチョコレート菓子の2倍の売り上げを占めています。このデータだけ見たら、ポテトチップスを対象商品にしようと思うかもしれません。
ですが、今回は男性に絞ったキャンペーンです。
性別ごとの売上データをみると男性より女性の方が購買数が多いことが分かります。
またポテトチップスの購入者の9割は男性で、一方のチョコレート菓子は購入者の8割が男性でした。
この結果を受け、今回の男性向けキャンペーンの対象商品はチョコレート菓子に決定しました。
クロス集計はこのように、データをタグ(性別・年齢など)で分類し、それらを掛け合わせて行う分析です。
ぜひ、クロス集計をあなたの今の仕事に当てはめて試してみてはいかがでしょうか。
まとめ

今回は数字を管理することで成果を出す方法をお伝えしました。
高速PDCAを回す中で、より良い成果や結果を得たい場合、数字は必須になります。
数字が苦手な方もいらっしゃると思いますが、日々のトレーニングで段々と数字がわかるようになってきます。
数字を使うことに慣れていない方は、少しずつで良いので、まずはできるところから行動に移してみてはいかがでしょうか。