
目標達成したい時に解決する手段として一般的に有名なものの一つとしてPDCAがあげられます。
PDCAの工程の中には、問題解決のための案を複数取り上げて、その中でどの選択肢が最も効果的であるかを検証することがあります。
検証後、目標達成に向けて行うアクションプランがありますが、ご存じでしょうか?
これを行うだけで目標以上の成果を手に入れることができます。
成果を上げるためのアクションプランとは「一番優れた方法を明らかにする」「一番優れた方法を磨き上げる」ことです。
考えられる行動プランを全て試した後、最も効果が高い手法を行動プランとするため、一番優れた方法を明らかにする必要があり、それを磨き上げることで成果が上がります。
今回はその2点についてお伝えしますので、今よりも人生を変えたい方や目標を超える成果を出したい方はぜひ最後までご覧ください。
またこちらの記事は本記事の内容と関連性があるため、より理解を深めたい方は、併せてご確認ください。
では実際に「一番優れた方法を明らかにする」「一番優れた方法を磨き上げる」ためにはどのような方法があるか見ていきましょう。
今回は2つご紹介いたします。
目次
- 一番良い方法だけをやる
- 6:3:1の法則でリスクヘッジ
- 合意を得るための交渉術
- まとめ
一番良い方法だけをやる

1つ目は「一番いい方法だけをやる」です。
このことを理解しやすい事例として、ソフトバンクが過去に経営の危機に直面したときのことがあげられます。事例を見ながら、この方法をご説明していきます。
ソフトバンクは今でこそ年間売上高9兆円を超える巨大企業ですが、実は2001年度から2004年度の4年連続の赤字でした。
そんな時に孫社長が打ち出したプロジェクトが「Yahoo!BB」でした。
そしてその時に取った戦略が「一番いい方法」だけをやることでした。
株式を公開している企業は5年間連続で赤字になると上場廃止となるため、5期目は必ず黒字に転換する必要があります。
そのような中でも初めの4年間は赤字覚悟で考えられるすべての方法を試し、5期目の決算に間に合うタイミングで「いちばんいい方法だけ」に切り替え窮地を脱却し、急成長を迎えることになります。
結果を出すことができる一番いい方法を見つけるためには、どのようにすれば良いでしょうか。

必要なことは高速PDCAでできる限り多くのことを試すことです。
10個中の一番より100個中の1番の方がより精度が高くなりますよね。
とにかく試した数だけ「勝てる方法」である確率が高くなるということです。
高速PDCAでたくさん試した中から「いちばん良い方法」は数字を使った分析で見つけることができますが、大変なのは見つけた後です。
今の時代は情報が目まぐるしく変化する中で、その方法がいつまで続くかを保証することはできません。かと言って「では次の方法を選択しましょう!」だとかなりの労力がかかります。
ではそのような場合、どのようにすれば良いのでしょうか?
次からそれを解決するために、ある法則を利用したリスクヘッジについて触れていきます。
6:3:1の法則でリスクヘッジ

先ほどの問題を解決するために役立つ方法が「6:3:1の法則です」
例えば、あなたの会社がWEB制作会社A社と取引があったします。
A社の仕事に不満はありませんが、コスト面などで他の業者を探したい時に「6:3:1の法則」を使うことができます。
どういうことかと言うと、
まずは仕事の100%のうち10%を新しいB社に切り替える。
その程度なら、うまくいかなかったとしても最小限の損失で済み、すぐに別の一社に切り替えれば取り返しがつきます。
そしてB社が思ったような成果を上げた場合は、次に全体の3割の仕事をB社に任せ、A社の割合を6割にする。
空いた1割をさらに別の新規C社に任せる。
この方法であれば、リスクを最小限に抑えて、新しい方法を取り入れることができます。
1割は常に新しいものを試してみる。試してみて結果が出た方法は3割の中で入れ替える。
「6」が一軍」、「3」が2軍、残りの「1」がテスト生というイメージです。
このように「6:3:1の法則」を適用することで、常に最善の方法を使い続けることができます。
まずはあなたの業務の中で、自分でないと進まない業務と、自分ではなくてもできる仕事があるか、紙に書き出してみてください。
合意を得るための交渉術

2つ目は「合意を得るための交渉術」です。
一番良い方法だけやろうと思っても、上司の承認が降りなかったりと弊害が起きる場合があります。
そのような時は「相手がリスクだと感じることを取り除き、これをやったら絶対に得になる」と相手に思わせることが重要になります

交渉の秘訣は”鯉とまあしゃん”から学ぶことです。
あなたは”鯉とまあしゃん”を知っていますか?
まあしゃんとは日本に実在した鯉とり名人のことを指します。
彼は鯉とりをする数日前から栄養価の高いものを食べ、水中で体温が低下しないように準備して、当日も河原の焚き火でじっくりと体を温めます。
そして、そのまま川に入って水中に横たわると、人肌の温かさを求めて鯉が集まってくるので、腕の中でそっと受け止める。
彼はこのようにして鯉とりをしていました。
つまり、本番の前から準備を重ね、相手が自分から望んで寄ってくるような状況を作ることです。
自分のやりたいことがあるときは、提案の前に相手のことを考えた上で相手が「ノーリスク・ノーコスト」の状況作りに力を入れてみてください。
はじめの第一歩として、仕事の提案を上司にするときは「これをやったら絶対に得になる」ことを折り込んで話してみてはいかがでしょうか。
まとめ

今回は圧倒的な成果を出すために絶対やるべきことということで、目標達成に向けたアクションプランの中で「一番優れた方法を明らかにする」「一番優れた方法を磨き上げる」ことの2つが重要であるとお伝えしました。
ソフトバンクの孫社長の例を挙げましたが、成功するためにはより多くの選択肢を試すことで「勝てる方法」の精度を高めることが、思い描いた目標を超えた成果を出すために必要となります。
とは言ってもいきなり全てを試すことは難しいかも知れません。
まずは行動の第一歩として2つか3つの選択肢の中から一番良い方法を選択することから始めてみてはいかがでしょか。
一つの行動が人生を変えるきっかけになります。